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第4回 工藤鉄也さん

グラフィックデザイナー

看板職人の世界。工藤さんが師匠に習ったことを聞けば「きちっとしたものをつくらないこと」と答えてくれた。逆説的な言い方。つまりそれは、お金や労力をかけて根詰めて完璧なものに仕上げないことだという。看板は基本一点もの。大手メーカーが複製する金太郎飴のように寸分の狂いもないプロダクトではなく、依頼主のニーズに合った看板が納品されればよい世界。伝わりにくいが、決して手を抜くという意味ではない。そして、看板屋さんは何でも屋さんだ。依頼内容をヒアリングする打合せにはじまり、プランニング、イメージパース制作、図面設計、制作、施工と一連の流れにすべて関わる。営業も現場もできなくちゃいけないなんてタフなお仕事です。かつて手がけたビアガーデンのアーチ制作では、液体を入れてビールに似せた。その泡の役目を果たす発泡スチロールの無数の玉が大通を舞った問いうエピソードなんかは、現場ならではのハプニング。札幌ADCメンバーではマイノリティの看板業。その入会はたまたまHPをみつけたのがきっかけだという。グラフィック中心の当クラブに、これからも一風吹かせてくれそうだ。

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作業現場での工藤さん。ビシっとつなぎです。

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いか工芸の型。丸みを帯びたロゴがラブリー。

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プレスする機械。赤い面が効いてます。

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2階事務所の書棚。内装関係の専門書ずらり。

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屋外広告士、玉掛(クレーン)、ゴンドラ、職長など資格多数保有!

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作業机の上に愛用品。「NT」ブランドのカッターとメジャー。

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デスクトップはなんとなくお人柄がうかがえるシンプルなもの。

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デスクにはやっぱりカッターマット。

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1階作業現場の片隅に看板用のシート在庫棚。色ってわくわく。

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機械音がギッコンギッコン。映画「ダンサーインザダーク」の世界でした。

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屋根も使い終わった看板のリユース。

企画・取材・写真・文:上田亮福田大年/池端宏介

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